240627、映画「九十歳。何がめでたい」感想など

未分類

ピザトースト、付け合わせにフライドポテトとサラダ。二時過ぎまで通販サイトを見ていたダメージからかだるくて起き上がれない。おとなしく寝て、昼過ぎに映画に行く。

九十歳。何がめでたい を。
佐藤愛子という作家を原案にしたコメディだと思うのだが、私の記憶の中の彼女はキレキレのクソババであった。20年前、彼女のエッセイを読んでいて中々自己中心的であけすけな内容だったはずである。ただ、思い出せたエッセイのエピソードは一つしかなかった。確か、陰毛のせいでとても蒸れるのでパンツを脱いだ(あるいは履き替えた)らとても気持ちがスッキリとした、その気持ちを本のタイトルにしてみたら、読者はとても高尚な方向に深読みしていて、感動のお便りが来てしまった。と、いう内容である。さくらももこのエッセイと混同しているかもしれない。念のため、ネットで検索すると別の陰毛エピソードが見つかったので記憶の信憑性はあると思われる。そんなババアの映画だと期待していた。

佐藤愛子を演じる草笛光子は、あの時読んだ文庫本の挿絵そっくりで、眉間に皺を寄せてへの時に曲がった唇からは拗れた性格が感じられて、大当たり確定の様相。しかし、ストーリーとしてはいたって平凡であった。時代の変化についていけない編集者が佐藤愛子にエッセイを書かせて大ヒットする。作中のエッセイも、子供の声がうるさいのは良いことだ、とか、犬が亡くなって悲しいとかマイルドを極めた内容。期待外れ、かと思いきや、周囲からはご婦人方の笑い声。令和の時代設定にもかかわらず、公園でグループホームであらゆる人(年配多め)が単行本を読んでいる。そんな場面とシンクロしたシアター。なるほど、メインの層が感情移入できれば客席ぐるみで臨場感が出るのかと感銘を受けた。

そんな物語でも退屈しなかったのは役者のウデ。面倒くさい編集者役・唐沢寿明とのビジネスパートナー同士の掛け合いは喜劇的で面白い。

こんな感じの距離感を保ちつつエッセイが売れていくサクセスストーリー

基本的には草笛光子と唐沢寿明で話が進行するが、要所要所で草笛光子、唐沢寿明それぞれがクセの強いキャラクターと対峙する。ポスターやWEBページに出ている有名な俳優らは(佐藤愛子の家族や編集の上司役の宮野真守を除いて)ほぼ1シーンのみの登場。

例えば、タクシードライバー・三谷幸喜とのやり取りはYoutubeでちょっと見られる分だけで全体の半分近く。ちょっと贅沢な使い方だとも思うが、どのシーンもインパクト抜群。そんな感じだから、愛犬のエピソードで出ているスナックバス江くらい紫色でパグを連れた婆さんもポスター等にいると思ったら載っていない。あの人の正体がとても気になっている。

連載漫画『スナックバス江』|週刊ヤングジャンプ公式サイト

あとは、中島瑠菜のよく分からない現代ダンスとか肉がデカすぎるバーベキュー、落ち武者のコスプレなど無視できない部分も多いので気が抜けない。

全体的に年齢層が高めの映画で分かりやすい内容の映画ではあったが、ベタな笑いをじっくり濃厚に押さえているので充実感が強かった。メインのターゲット層に媚びすぎな気もするが、一周してシュールな場面とも受け取れたので許してしまった。年齢層が高めの映画の中ではかなり高めの映画であり、リアクションの良い観客と一緒に観られる機会はそうそうないと思うので、気が向いたら映画館で見てもらいたい。

さて、日記に戻ろう。帰宅して、ちゃんぽん麺をつくると、もう一本映画に行ってもよかったのだが仮眠をとる。その後、スタジオでバンドの練習。大野が新しいアンプを用意していて、バンド全体としては多少まとまりが薄くなってしまったので心配。大野の中の大丈夫のラインは思いのほか低く、細部が詰まらないうちに色々やり始めるのでスリリング。そういうスリルを楽しめる人間じゃないと一緒にいられないと思う。

帰宅して、早く寝たかったのだが、二週間に一度の3DSのFFのピクロスデー(無課金だと新しいステージが解放されるまで336時間待つ必要がある)だったのでササッと攻略して寝る。

タイトルとURLをコピーしました