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2026.02.12
2025.10.18

劇団鳴かず飛ばず SPOOKY HOUSE の記憶

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と、言うことでなんだか感想が書ける気がしたので感想を書きたいと思う。

鹿児島最大の繁華街及びアーケード、天文館。百貨店、山形屋につながる上品めなショッピングスペース、なや通り。その中の、とあるビルがその舞台の会場だった。エスカレーターが封鎖され、レトロな階段を上る。フロア一面の白い空きテナントを、丸ごと貸しスペースにしているようだ。

受付を通り、パイプイスと座布団の観客席の向こうに赤黒い壁。机と赤いソファ。下手側にはドア、正面の奥には段差と曲がり角、上手側には暖炉がある。暖炉の左右やドアの横も通路があるように見える。暖炉の手前にテナントの柱があっていびつな間取りに見える。

例年通りの軽快な出囃子と前説。普段と違うのは、これはホラー要素もあるがかなりコメディ的であるみたいなエクスキューズ。いつの間にかシリアスなストーリーテラーがいて…このペースで書くと時間が足りない。とにかく物語が始まる。赤い洋館…赤の館を舞台に合計約10人、3〜4組の人々が入れ代わり立ち代わり陰謀を巡らせる。ぶっちゃけて言えばすれ違いコントが複雑に繰り広げられる。

冒頭からコメディをやる雰囲気だったので、ホラーとしてのお約束をしっかり押さえていた所が面白かった。同時にそのようなホラーあるあるを、視点を変えて笑いや意表を突いている部分もあってハイレベル。賑やかな演技のメンバーが終始笑える舞台を作っていた。

ただ、微妙に昔に作られた話だからか、作中の細かいネタに古い部分があった。ジェネレーションギャップ的なギミックがあるかもしれないと頭の片隅で考えていたが特にそんなことは無かった。もしかしたら、ブラビもおジャ魔女どれみも25周年記念なので一周してタイミングが良かったかもしれない。

思い返すと、それらのネタはカメラクルー役に集中していた。業界人、偏見かもしれないがどこかアナクロな響きを感じる言葉だ。あからさまに辟易するような業界人らしい動きはしてなかったけど、細かい部分で業界人の雰囲気を出していたように思える。

泥棒役は、怖いというよりも事態をややこしくして自分自身もややこしい目に遭う担当。コンビで状況に対処する様子が面白かった。能力適性的な上下関係があっても、なんだかんだ対等に奮闘すると友情らしいものも出ている気がした。

隣人役も場面ごとにやることが変わる。ホラー的にはベタでありつつも意表を突く部分もあった。毎回の有り様が細かく違って、次はどうなるのか読めなかった。

ファミリーは想像以上に誇張した行動をしていた。観ていて気持ちが着いてこれたのはコスチュームが非現実感を拡張していたからだと思う。一番メチャメチャな子ども役が着替える前の時点で変な服だったので、そのような効果はあると思う。一方、両親が庶民的な事をすれば面白さが倍増するので便利すぎる。

その他の出演者たちは、メインとなるドタバタの外側にいた。物語上の役割があり、それぞれどのように外側にあるのかが異なる。深く考えると意図的に引っかかる部分を残しているような気がして、全体の後味をミステリアスにしていたと思う。

あとは、ドアが軋むような音。鳴ったり鳴らなかったり、リアルな音だったけどここぞというときには必ず心持ち大きめの音が鳴る。あれがSEだったのかどうか気になっている。

どんどん思い出してきた。指パッチンのカスッカスッとした音も面白かった。ぼんちを食うくだりとか。なかなか思い出せないBGMとかイントロとか。結局何の曲を聴いた上で振り付けを考えていたのか。特に好きだったのはそんなタイミングだ。

終演後、階段を降りながら確かにこの建物なら居得る(いうる)な。と、思ってしまった。ビルの利用者にすこし申し訳ない。また、あそこで何かあったら面白かろう。


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