友人が犬を預かっているらしい。退屈なのか散歩に同行することを誘われた。打ち合わせの電話口で彼の声に疲れが見えた。程よくゆっくり向かってやろう。
駅前でコーヒーのポップアップを飲みに行く。至近距離で他人がコーヒーを作るのをみるのが楽しい。しかも自分が作るものよりうまみが濃ゆい。開場丁度に着くとコーヒー屋はまだいなかった。共同出店していた古着屋いわくなにか忘れ物をしていたらしい。彼は数分後、暑がりながら到着した。レンタルスペースのエアコンの死角でコーヒーを作っていて、ポットに水を入れてからコーヒーを出すまでずっと暑そうだった。もちろんコーヒーはおいしかった。
電車はあまり待たなかった。友人に到着予定時刻を伝える。移動時間は何十分かだっただろうか。彼から連絡が無い。厳密な住所を教えられていないので、何となくの方向で歩き出す。昼のコーヒーは既に飲んでいた。おととい、彼と会ったとき20秒程地図を見せてもらえたのでおおよその情報はあった。道すがらペットボトルを飲みながら犬を探す。彼がいる家でなくとも犬同士なら手がかりがあるに違いない。犬種などは投稿を見て知っている。しかし、犬は見つからないので公園を探す事にした。公園なら散歩中の犬が見つかる可能性がある。しかし、たどり着いた先には犬も子供もいなかった。めぼしい日陰が見つからないままベンチで休む。少し冷静になって、公衆トイレの裏が日陰であることに気がつき、そこでうずくまる。もうちょっと端末のバッテリーが減ればコンビニか何かを探そう。あるいは、彼の友人からヒントがあるかもしれない。そう思った矢先、彼から連絡があった。疲れのあまり、思ったより長く寝ていたらしい。家は車で3、4分の場所らしく程なくそれに乗せてもらった。
とりあえずラーメン屋で昼飯を取り、スーパーで丸ぼうろを買う。近くに面白そうなお店を見つけていたので物色。昨日、彼が行っていた共通の友人の家に行くことにする。物が多い上にオシャレだ。そこでしばらく過ごし、涼しくなってきたので犬を散歩に連れていくことにする。
しかし、家に着くと庭にいる犬が私に吠える。リードをつけた状態で家から出てくると急な勢いで私に向かってくる。腕を引かれた友人はうめき声を上げる。そして、犬は家を離れたがらないので諦めて犬を戻すことにした。こんな犬なら相手をするのに疲れるだろう。
夕飯のための場所を探して、とんかつにするかどうかで迷って、結局カツカレーにする。もうちょっと友人をねぎらいたかった。夕飯時に空いている最寄りの喫茶店がハンズマンのタリーズだったのでそこに向かうと、足湯があったので少し入った。
タリーズのソファは思ったより低反発で仰向けがちだったので、思ったより安静か姿勢になる。友人にニンテンドーDSを貸していたわりに私は車に置いていた。喫茶店でそんなふうに時間をつぶしていたら休めるだろうと、提案していたのは私だったのだが。予備のDSだったがゲームは入れていたので友人のプレイを観る。画面を観る気は無かったのでカンでどんな状況か推測して当て推量でアドバイスをした。アウトランというゲームなのだが、スピードを緩めないとカーブを曲がりきれないと話しておいた。
適当な理由をつけて駅まで送ってもらい、近くにブックオフがあることを思い出して1人で観に行った。探している本と同種の本が思っていたコーナーとは別のところに並べられている事に気がついた。探し直さねばならない。
市電に乗ると運転手が若そうで、後ろ側に多少威圧感のある職員が座っていた。発車間際、乗りそびれそうな人がいたらしく、発車を止めるように言われていた。少し落ち着かない。

