鹿児島バンドパフォーマー頂上決戦。そんな感じのイベントに行った。
主催はDJ M SIZE夫妻(tetsu, mayumi) 。普段ライブに行くとよく会って、にこやかに挨拶をする。彼らがDJとして出演する時は、小道具やネタが飛び交う。先日のWALK INN FESでは黒子も追加され、DJブース背後の長机から毛やスケッチブック等が手際よく手渡された。衣装チェンジ有り、振り付けレクチャータイム有りの誰でも楽しめるひととき。そんな勢いが冷めぬうちに彼らの主催イベントが行われた。

出演ラインナップには、鹿児島のバンドフリークが驚いた。坊主が塩を撒き、マイクを咥えて叫ぶバンド。フリップを出すが結局何を言っているか分からないバンド。愛犬のプラカードを配り、ポテトチップスの袋を撒くバンド。M SIZEのような仕掛けのある人たちで統一されている。一体どんなイベントになるのか。
勢いだけは伝わる写真を見ろ
イベント開場と同時にM SIZEのDJが始まる。長机の背後には「姫と家来。」によりドレスアップされたドラムセットが準備され、ステージはより小道具で溢れる。
フロアは「姫と家来。」えりん氏がジュデイオング状のものを光らせ、イベントの混沌を予感させた。

バンドはそれぞれtetsu氏による熱いエピソードトークの後に行われた。
姫と家来。は数日前に愛犬が天寿を全うしたと話してちょっとしんみりしたのだが、演奏になるとバッチリ。

XXX(トリプルエックス)はステージに人を呼び込むも指示は投げっぱなし。自由と勢いに会場はツッコミやヤジが飛び交う。

下水丸。定番曲の妙円寺参りの歌バンドアレンジの歌をフロアに振る。tetsu氏がマイクを取り歌った。

そして、大阪からのゲストのさめさめバンド。大きめのバルーンを投げ込み騒ぐ。MCでは長髪がドスを利かせ、ナダル(お笑い芸人の方)柄の人が宿で可哀想な目に遭っていた話をしていた。全体的にノリの完成度が高かった。

情報量の多い1日だった。
第2回も計画中とのこと。喜びも大きいが、次回もちゃんと理性がついてこれるのか気持ちが震える。
M SIZEさんの原点
正直な所、あんなクレイジーなイベントをする理由を知りたい。WALK INN FESのアフターパーティーで再会できたのでtetsu氏に話を聞いてみた。

彼が話したのはディスコで踊っていた経験だった。踊りの振り付けはさまざまなメディアやホールの黒服(スタッフ)が、特定のものを広めていたらしい。しかし、昔のディスコでは決められた踊りを誰かが普及させようとせず、各々が好きなように踊っていた。決められた振り付けがあると踊りに上手下手の尺度が生まれてしまうけど、自由に踊って良いなら腕前に関係なく楽しめる。
tetsu氏はそんな空間をライブハウスに作りたかったのだろう。今回のイベントの出演者たちもステージ上で自由に楽しく振る舞って、フロアでさまざまなノリ方をしていた。そこに正解や不正解は無かったと思う。
あの時感じた言いようもない震えは何だったのか。私は「混沌」だと思う。確かにサービスシップに溢れ、そこに来ていた皆んなが楽しんでいた。思い返すと、それらが混ざり合って何だかよく分からない感情が生まれる。渦中にいた私は痛く感動した。ただ、外側にいる人の目線で、混沌が優しさの重なりで発生していることを伝えるのは難しい。
優しさと混沌の矛盾を越えろ
今まで色んなイベントに行ってきて、どれも中に入るまでは少なからずドキドキしていた。そのあと来て良かったと思えたのは、その中にあるものが皆に優しかったからなんだと思う。もしかしたら、中が優しければ優しいほど外側からは不安にさせてしまうジレンマがあるのかもしれない。
どうしたらその問題を和らげられるかは演者側が考えることだろう。お客側としてはドンドン知らないジャンルのイベントに踏み入れてみるチャレンジ精神は人生を楽しくする。それは確かだと思う。
話がちょっと大きくなってしまった。
少なくとも次回のMSIZE音楽会も色んな人にとって自由に楽しめるものになるはずなので、安心してライブに来てもらいたい。

